ぶどうの食べ過ぎは腹痛や消化不良、太る原因に?皮を食べるのは大丈夫?

おいしくいて価格も安く、どの家庭にも並ぶぶどう。

健康に良さそうなぶどうですが、食べ過ぎるとどうなるのでしょうか。

この記事では

  • ぶどうの効果効能
  • ぶどうの食べ過ぎ
  • 消化不良
  • 太る原因になるかどうか
  • 皮を食べるのは大丈夫か

について解説しています。

目次

ぶどうの効果

ぶどうは世界で一番多く栽培されている果物です。栽培やワインなどの加工の歴史も長い、誰もが知っている果物ですね。日本では生で食べられることが多いぶどう。小さな粒の中に、優れた栄養成分がたっぷり含まれています。

アントシアニン

ブルーベリーでも有名な、目に良いポリフェノール成分。目からの情報を脳に信号として伝える「ロドプシン」という物質の再合成を助け、目の疲れやぼやけを改善する効果が期待できます。また、内臓脂肪や血中脂肪の蓄積をおさえ、食後に血糖値が上がってしまうのを緩やかにする効果も。紫色や赤紫色の色素の「アントシアニン」は、色が濃いぶどうの皮部分に含まれています。

カテキン

お茶で有名なカテキンは、ぶどうの皮にも含まれますが、種の部分に最も多く含まれています。苦みがあるのが特徴ですが、種を食べない限り味は感じないでしょう。ぶどうの果肉を腐敗から守る作用があると考えられています。

タンニン

ワインの渋みの元となるのがタンニン。強い抗酸化作用を持つポリフェノールで、抗ガン性・抗菌性も期待できる優れた成分です。ぶどうの皮や種部分に含まれ成長中に増えますが、完熟に近くなると減少することがわかっています。色の濃い赤ぶどうほど多く含まれています。

レスベラトール

アンチエイジングへの効果が注目され、サプリにもなっている「レスベラトール」も、ぶどうポリフェノールの一種です。特に細胞の老化防止に効果があるとされ、肌のターンオーバー促進や肌荒れの改善、がんやアレルギーを抑える効果が期待できます。ぶどうの皮に多く含まれ、渋みのもとにもなりますが、アンチエイジングに興味のある方にとって嬉しい成分と言えるのではないでしょうか。色の薄いぶどうほど多く含まれ、特にマスカット品種に多いことがわかっています。

ブドウ糖

その名のとおり、ぶどうから発見された成分。ぶどうの糖度は15%程度で、20%になる品種もあります。この甘さの半分くらいはブドウ糖で、果肉100g中7.5gあります。りんごは100g中3g、バナナは100g中4gですから、ぶどうが群を抜いて多いことがわかります。ブドウ糖は、小腸から吸収されて血中に流れ、素早くエネルギーとして使われます。特に、脳がエネルギーとして使えるのはブドウ糖だけなので、人間にとって重要な成分と言えます。病院の点滴も成分のほとんどはブドウ糖ですので、吸収が早いことは折り紙付き。ただし、血糖値が上がりやすいのがデメリットです。

果糖

ブドウ糖は腸で吸収されますが、果糖の場合、大多数が肝臓で代謝されます。これは血糖値を上げないという結果につながります。ただし、血糖値が上がらないことで満腹感を感じにくい、というデメリットもあります。つまり、食べ過ぎてしまう危険性があるということです。ぶどうの果糖は100g中8gと多く、果物の中でもトップクラスです。ちなみに、りんごは100g中5.5g、バナナは2.5gです。

果糖は糖の中で一番甘みが強く、冷やした方が甘さが増すという特徴があります。一方、ブドウ糖はやさしい甘さが特徴です。

ミネラル

むくみ予防に効果があるカリウムや、貧血予防に役立つ鉄分が多いぶどうは妊娠中の方にオススメ。カルシウムやマグネシウム、銅など他のミネラルもバランスよく含まれています。

ビタミン

ビタミンCやビタミンB群も豊富なぶどう。ビタミンCによる美肌効果、ビタミンB群による糖質や脂質の代謝促進が期待できます。

酒石酸

ワインを飲んだ後、瓶の底に残っているオリと呼ばれるものが「酒石酸」という有機酸の結晶です。皮膚を弱酸性に保ったり、微生物の増殖をおさえる効果があることから、食品添加物や医薬品にも使われています。腸内の善玉菌も増やしてくれる嬉しい成分で、さわやかな酸味の元にもなっているのです。

リンゴ酸

リンゴ酸は、文字通りリンゴから発見された成分で、体内の炎症をおさえる効果があります。風邪をひいた時にリンゴの擦りおろしがいい、と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。また、リンゴ酸にはエネルギーを作る体内のクエン酸回路を活発化する働きもあり、疲労回復にも役立ちます。

クエン酸

ぶどうはクエン酸も多い果物。エネルギーを作るクエン酸回路に必要な物質で、疲労回復効果が有名ですね。ぶどうに多いブドウ糖との相乗効果で、素早くエネルギーを作り、体の回復を助けてくれます。

ペクチン

ジャムが固まるために必要な成分としても知られる「ペクチン」は、多糖類と呼ばれる成分です。水分を含むとゼリー状になり、食べ物を包んで消化吸収をおだやかにしたり、腸の壁にくっついてカバーすることで、悪い成分を吸収できないようにする作用があります。

食物繊維

ぶどうの実にはあまり含まれていませんが、皮部分には水溶性食物繊維が豊富です。水溶性食物繊維は、便の水分量を増やして排便しやすくしたり、善玉菌のエサとなって整腸効果が期待できます。ブドウを食べる時は、皮ごと食べられる品種を選ぶことをオススメします。

ぶどうは太る食べ物か

ぶどうは甘い果物なので、食べ過ぎると太る食べ物と言えます。美味しく食べやすいので、一人で一房をペロリと食べてしまった経験はありませんか?ぶどうは、秋に太りやすい原因の一つだったかもしれません。カロリーや糖の量を考えると、一日に食べる量は200g以下にするのがオススメです。

ぶどうのカロリー

ぶどうには大粒や小粒など種類がありますが、ほとんどのもので100g当たりのカロリーが約59kcal。それほど高くない感じがしますが、例えばマスカットは一房300gあるので、全部食べたら177kcalで6枚切りの食パンと同じくらいになってしまいます。以下に、代表的なもののカロリーを表にしましたので、参考にして食べ過ぎをセーブしてくださいね。

ぶどうの品種1粒の重さ
(g)
1粒のカロリー
(kcal)
1房の重さ
(g)
1粒のカロリー
(kcal)
マスカット138300177
ピオーネ138650384
巨峰127250148
デラウェア2112071
重さやカロリーは可食部(茎などを除いたもの)について計算

ぶどうの糖質は100gで約16g、みかんの8gよりは多く、りんごの14gとほぼ同等、バナナの21gよりは少ないというところでしょうか。ただし、注意したいのは、血糖値を上げやすいブドウ糖と、満腹感の得られにくい果糖が多いこと。果糖は肝臓にすぐ到達するのですが、食べる量が多く処理しきれない場合、脂肪として蓄えられてしまいます。

また、夕食後にブドウを食べると、本来ならエネルギーとして消費されるはずのブドウ糖などが使い切れず、夜寝ている間に脂肪として蓄積されてしまいますので注意。ぶどうを食べるなら朝がオススメです。

ぶどうを食べ過ぎるとどうなる

太る

美味しく食べやすいぶどうは、食べ過ぎてしまいますよね。前の項で説明したように、カロリーの摂りすぎ、糖の摂りすぎになり太ってしまわないよう気をつけましょう。

下痢になる

糖類が多いブドウを食べ過ぎると、大量に摂取した糖が小腸の消化能力を超えてしまい、そのまま大腸に届くことがあります。大腸に糖が届くことは通常ないため、慌てた大腸が大量の水分を分泌!腸内が水浸しになって下痢になってしまうのです。特に、小腸の働きが弱った高齢の方や子どもなどで起こりやすく、過敏性大腸炎などの慢性下痢の原因になるのでは、と言われています。

腹痛を起こす

食後にデザートとしてブドウを食べた後に、腹痛に襲われた経験のある方もいらっしゃるのでは?なぜかというと、やっぱりこれも糖分が多いことが原因。食事の後は胃腸もいっぱいなので、後から入ってきたブドウの糖分の消化に取り掛かるまで時間がかかってしまいます。このため、胃腸に長時間たまっている糖分が発酵を始めてしまうのです。この発酵が、腸内環境を悪化させガスが発生したりするので、腹痛の原因となります。

つまり、デザートとして食べがちなブドウですが、実は空腹時に食べた方が良いのです。他の食事は通常2~4時間かけて腸まで届くのに対し、ぶどうは20~40分で届き、素早くエネルギーに変わる食材。おやつや夜食など、胃腸に負担をかけずにエネルギー補給したい時に食べることをオススメします。

体を冷やす

水分が82%と多く、利尿作用のあるカリウムが多いブドウの食べ過ぎは、体を冷やしてしまう原因になります。冷やしたブドウは甘みも増して美味しいのですが、さらに体を冷やすので気を付けて。冷え性の方は、ぶどうを温めて食べてみてください。ただし、電子レンジやオーブンで加熱しすぎると、皮が破けてせっかくの果汁が流れ出してしまいますので、飲み物に入れるのがオススメです。

糖尿病のリスクがある?

ブドウ糖は脳のエネルギーとして使われる重要な成分ですが、血糖値を急激に上げてしまうものでもあるので、食べ過ぎはいけません。ただし、適量を適切な食べ方で週3回程度食べている人は、糖尿病のリスクが低いという米国の研究成果もあります。これは、食物繊維やポリフェノールなどの働きによって血糖値の急激な上昇がおさえられ、抗酸化作用によって糖尿病合併症のリスクが低減される、というもの。適量は1日200g以下、適切な食べ方とは、”皮ごと食べること”です。ぶどうジュースでは皮が取り除かれているため、食物繊維がないので効果は期待できません。むしろ糖分が吸収されやすいため血糖値が上がりやすく、糖尿病リスクがありますのでご注意ください。

糖尿病ネットワークのホームページより

アレルギー

食べ過ぎではなく体質の問題が大きいのですが、ぶどうでアレルギーを起こすことがあります。口の中の粘膜や唇にブドウ果汁が触れた時に赤く腫れたり、喉がかゆくなったりイガイガする症状が出ます。人によっては舌がしびれたり、くしゃみや鼻水などの反応が出ることも。重症化すると、下痢やじんましん、咳、喘息などになることもあり、ひどい場合アナフィラキシーショックを起こして危険な状態になるので気を付けてください。ほとんどの場合15分以内に反応が出るので、すぐに病院に行ってください。

ぶどうは、4~6才のアレルギー原因で一番多いものとなっています。アレルゲンはブドウなどバラ科の植物に含まれるたんぱく質の一種です。熱に弱いので、加熱して食べさせればリスクはかなりなくせます。また、花粉症の人は起こりやすいと言われていますので、お気をつけください。

ぶどうの皮は食べるべき?

実は、ブドウの皮をあまり食べないのは、日本人だけだということをご存じですか?日本は雨が多いため、皮が固い品種しか育てられなかったからなのですが、最近は栽培技術の進化もあり、皮ごと食べられる品種が増えていますよね。ポリフェノールや食物繊維などの有効な成分をしっかり取り、血糖値の上昇を抑えて腸内環境を整えるためにも、皮ごとを食べるようにしましょう。

ちなみに、種を食べてしまったとしても消化はされません。種を取ろうとして噛んでいると苦みや渋みが出てくることも多いので、気にならない方はそのまま一緒に食べてしまうことをオススメします。

皮ごと食べられるおすすめ品種

  • ピオーネ:巨峰とマスカットを掛け合わせて出来た黒ぶどう品種。大粒で歯ごたえあるプリっとした果肉が魅力です。通常のものは種があり、種なしは「ニューピオーネ」。国産が多いのもオススメポイント
  • ナガノパープル:巨峰とリザマートという品種から産まれた黒ぶどう品種。種がなく、濃厚な味と甘みが魅力
  • レッドグローブ:カリフォルニア産が多く、10月から6月の長期間安定して買える赤ぶどう品種
  • シャインマスカット:一番人気といっても過言ではない白ぶどう。酸味が少なく甘いのが特徴。ほとんどは種無し
  • マスカットオブアレキサンドリア:別名「ぶどうの女王」。香り高く甘すぎない白ぶどう。種無し処理をすると香りが薄れることから、あえての種あり
  • 瀬戸ジャイアンツ(桃太郎ぶどう):ジューシーでフレッシュな果汁が魅力の白ぶどう。大粒で種無し

ぶどうの皮を食べ過ぎるとどうなる

ぶどうは皮ごと食べた方がいいことはわかりましたが、食べ過ぎるとあまりよくないのでは?という疑問もわいてきますよね。結論から言うと、ブドウ自体を食べ過ぎない限り、一緒に皮を食べても問題ありません。ただし、皮は固くて食物繊維が多いので、食べ過ぎると消化不良になり、お腹の調子が悪くなる方もいます。カロリーや糖質の面からも、とにかく食べ過ぎないことが大切です。

農薬が心配?

皮を食べない理由として、農薬が心配だからという方もいらっしゃるかと思います。基本的に、農薬が残留する栽培方法は禁じられていますし、ぶどうは紙袋などを被せて栽培するため、農薬がかかる心配がありません。汚れや雑菌などが気になる方は、50℃くらいのお湯に30秒~1分くらい入れて振り洗いしてみてください。綺麗になるだけでなく、ぶどうがパリッとします。

また、ぶどうの表面に白い粉のようなものが付いていることがありますが、これは「ブルーム」と呼ばれるもので無害です。ぶどうが自分自身を守るために出すワックスのような物質なので安心してください。むしろ、このブルームがあるものほど、新鮮で人の手が触れていない状態なのです。なお、品種によってブルームが出ないものもあります。

ぶどうの1日の目安摂取量

果物としてぶどうだけ食べる場合

一日の果物の摂取目安は200g。ぶどうだけ食べるなら200g以内にしましょう。カロリーは約120kcal、糖質は32gになります。大粒なら15粒、小粒で小房のデラウェアなら1.5房くらいになります。できれば2~3回に分けて食べるのがオススメです。

他の果物も食べたい場合

ぶどうを100g程度にしましょう。他の果物と盛り合わせて楽しむのがオススメです。

子どもに食べさせる場合

大人の1/2~1/4量がオススメです。また、幼児が大粒のものを飲み込んでしまうと危険なので、カットして食べさせるか、小粒だけにするようにしましょう。デラウェアなど小さめの種無しぶどうを選んで、1日10~20粒食べさせてあげてください。一度ではなく分けてあげてくださいね。

ぶどうの食べ過ぎまとめ

ぶどうについて調べてきましたが、栄養に優れた果物であることがよくわかりました。特に皮に多く含まれるアントシアニンやカテキン・タンニン・レスベラトールといったポリフェノールの抗酸化作用やアンチエイジング効果は、果物の中でも優れたものです。また、酒石酸やリンゴ酸・クエン酸などの有機酸は、肌を健康に保ったり、疲労回復に役立つ成分です。さらに、エネルギーとなるブドウ糖やビタミン・ミネラルも豊富で、ペクチン・食物繊維による腸内環境改善効果も期待できます。

ただし、いくら栄養的に優れていても、ぶどうを食べ過ぎると太ったり、下痢や腹痛を起こすので注意が必要です。おすすめの量は大人で100gで最大でも200g以下です。子どもの場合は25~50gにしましょう。アレルギーを起こすこともあるので、小学校以下の子どもに食べさせる時は注意してください。

ぶどうのメリットを最大限活かし、デメリットを減らす食べ方は「皮ごと食べる」ことです。皮ごと美味しく食べられるおすすめ品種もご紹介しましたので、是非参考にしてください。

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