大根の皮や切り口の変色/黒い斑点や青い大根は食べられる?

大根が変色したり黒い筋や黒い斑点が出た場合は食べることができるのか?

スーパーで買った大根を包丁で切った時に、カットした面が何だかおかしいという経験をした方も多いことでしょう。大根をカットした断面が青く変色していたり、大根の皮の表面に黒いブツブツが出ていたり等など、通常では見られない現象に驚いた経験が1度はあることでしょう。黒い斑点がある場合は食べられるのでしょうか。また、大根の芯が青い場合ではどうでしょうか。この記事では、大根の黒い筋や黒い斑点、大根の中が青いなどのケースを取り上げて、原因を明らかにして上で、食べても大丈夫なのかを詳しくみていきたいとおもいます。

目次

大根の中身が黒くなったり、黒い筋や黒い斑点が出る原因(食べられるケース)

大根の変化の1つとして、切り口が黒くなったり、黒い筋や斑点が出ることがあります。大根の外観自体には問題はないですが、カットすると切断面が黒くなったり、切断面に黒い筋や黒い斑点が現れる現象のことです。これらの現象の原因は①大根青あざ症、②ダイコンバーティシリウム黒点病、③大根の水晶現象、④黒芯病の4つだと言われています。この章で詳しく見ていきましょう。

大根青あざ症

大根の皮を剥いていると、皮の下に輪っか状に黒い筋が入っていた。あるいは輪切りにした際に大根の中身が黒っぽいとか、大根の中身が青くなっていたなどの現象を見た方も多いでしょう。この現象は、大根が「大根青あざ症」にかかっている時に起こります。

大根はアブラナ科の野菜です。アブラナ科の野菜は成長する際にホウ素を多く必要とします。大根も畑の土からホウ素を吸収して成長しています。このホウ素が不足すると大根が黒くなったり、青くなったりして、更には大根の内部に黒い筋が入ります。この現象こそが「大根青あざ症」です。

「大根青あざ症」という病気が発症する原因はホウ素不足です。ここで病気発生の流れを簡単に説明していきます。ホウ素とは水に溶けやすい物質です。強雨・長雨の場合には、畑の中に含まれているホウ素が雨水に溶け出します。雨水の量が増えることにより、ホウ素が雨水と一緒に、大根畑の土の中から流れ出ていってしまいます。畑の土の中に含まれるホウ素が不足することで、大根が本体もホウ素不足の状態に陥ります。したがって、大根はホウ素不足による「大根青あざ症」を発症します。また、高温、高湿度の場合でも、土の中のホウ素が水分とともに揮発してしまいます。この場合でもホウ素不足になります。したがって「大根青あざ症」が発症するのです。

「大根青あざ症」を発症すると、①大根が青くなる、②大根に黒い筋が出る、③身が固くなる、④味がまずくなる、⑤苦味が出るなど品質や味に変化がみられることが多いです。したがって、生食(生で食べること)は困難になります。しかしながら、食べても人体に悪影響などは起きません。加熱調理をすれば美味しく食べられるでしょう。

ダイコンバーティシリウム黒点病

大根をカットすると繊維束の周辺に、複数の黒い筋や黒い斑点が入っている状態を見たことがある方も多いでしょう。この大根の病気を、ダイコンバーティシリウム黒点病と言います。大根を栽培している畑に糸状菌とわれるカビが繁殖しているのが原因で発症する病気です。土壌を消毒して糸状菌を排除すると、ダイコンバーティシリウム黒点病は減少していきます。ちなみに、ダイコンバーティシリウム黒点病が発症している大根は食べることできます。しかしながら、黒い部分は噛むとガシガシとしたり、また見た目も悪いので、黒い筋や黒い斑点の部分を包丁で、多めに取り除いて食べると良いでしょう。

大根の水晶現象

大根の水晶現象が起こる原因としては、大根を保存していた状態が悪かったと考えられます。具体的な例を挙げて詳しく説明していきます。

大根の保存状態が悪いケースとしては、高温での保存、または温度が違う場所での保存を繰り返すなどのケースが挙げられます。この様な悪い保存状態が続くと、大根の内部の色が変色してきます。それにより、大根の内部の色が透明になり、最終的には黒色や青色、紫色になります。いわゆる「大根の水晶現象」が起こるのです。ちなみに、この「大根の水晶現象」はカットする前に見分ける方法はありません。カットした時に、切断面が蜜入りリンゴの様な模様になって黒い筋が表れていたら「大根の水晶現象」だといえるでしょう。この場合には大根の品質も変化してしまいます。大根の風味が落ちて食感も悪化してしまいます。したがって、生で食べるのは難しいです。煮物や焼き物などには問題なく使用できます。

また「大根の水晶現象」は春や夏の高温時期にも起こります。これは大根内部の水分が過多になることが原因です。この場合も生で食べることは難しいですが、煮物などの加熱する調理法には問題なく使用できます。

黒芯病

大根が発症する病気の1つに「黒芯病」があります。これは大根の真ん中(芯)が黒く変色していく病気のことです。黒芯病の主な原因として①大根に黒斑細菌が付着する、②大根を栽培している畑の土壌の状態が、その大根に適していないという2つがあります。これは野菜特有の病気です。人体には害はありません。ただし、黒い部分には苦味が多いのでカットして食べると良いでしょう。

大根の中身が黒くなったり、黒い筋や黒い斑点が出る原因(食べられないケース)

大根の中身が黒くなったり黒い筋や黒い斑点が出た場合に、食べれられないケースも存在します。この章では食べられないケースについて詳しくみていきたいとおもいます。

大根が腐敗している

大根が黒くなったり黒い筋や黒い斑点ができるケースでも、食べられないケースが存在します。それは、大根が腐敗している時です。腐敗した大根に黒い斑点や黒い筋が表れるのは、大根にカビが発生している証拠です。それでは、大根が腐敗しているかどうかは、どの様に見分けたら良いでしょうか。①硬いはずの大根がブヨブヨに変化している、②そのブヨブヨから腐敗した汁が出る、③白い大根が茶色に変色してる、④すっぱい腐敗臭がする、⑤カビの臭いがする、⑥黒カビだけではなく白カビも発生している、⑦冷蔵庫内に保存していた場合には、水分が抜けてカスカスになるなどの条件を満たしていることです。この場合は大根全体が腐敗しているので、すぐに廃棄しましょう。

大根の皮に黒い斑点ができる2つの原因

大根の皮に複数の黒い点の塊がでることがあります。その原因としては、黒カビと線虫(センチュウ)の2つが挙げられます。この章で詳しくみていきたいと思います。

黒カビ

大根にカビの菌糸が付着して黒カビが生える場合は、大き目の塊として黒い斑点の集合体ができることが多いです。同時に大根に黒ずみも出てきます。それでは、黒い筋や黒い斑点がカビだと最終的に判断する決め手とは、どうようなものなのでしょうか。決め手としては、大根が腐るという他の条件も一緒に出ていることだと言えるでしょう。つまり、触ると大根自体がブヨブヨする、古い大根の特徴として茶色になっている、大根からすっぱい腐敗臭が発生してて、最終的にカビ臭くなったなどの条件が挙げられます。このような黒カビが生えてきた場合は、大根全体にカビが蔓延している可能性が高いので食べない方が良いでしょう。しかし、もったいないから食べるかどうかを考えたい場合には、他の腐敗条件をクリアしているかどうかか決めると良いでしょう。それは、硬い大根が軟らかくなってしまってる、腐敗が進んで汁が出てしまっている、腐敗臭がする、白い大根が茶色に変化しているなどの条件が無いことが決め手になります。

線虫(センチュウ)

線虫(センチュウ)という害虫被害を受けた場合にも、大根の皮には黒い斑点が出てきます。この線虫は人参やさつまいもなどにも被害をもたらします。線虫の被害は野菜にだけ悪影響を及ぼします。したがって、人間が食べても毒ではありません。ただし見た目は非常に良くないので線虫の被害にあった部分を切り取って料理をすると良いでしょう。ちなみに、線虫は化学肥料を使用した栽培時に発生します。一番安全で簡単な線虫の駆除方法としては、大根を栽培している畑の隙間にマリーゴールドやえん麦などを一緒に植えることです。家庭菜園で大根を栽培している方にはオススメの線虫の駆除方法です。

大根の中身が青くなる2つの原因

スーパーなどで購入した大根の中身が青い場合には、2つの原因が考えられます。それは①大根青あざ症の発症、②大根の水晶現象です。これらの現象は前の章でも詳しく見てきました。この章では軽くおさらいをしてきたいと思います。

大根青あざ症

先ほどの章でもみてきましたが、大根が必要としているホウ素が不足することで、大根の切り口が青色や黒色に変化します。これが「大根青あざ症」です。これは大雨や高温多湿などの気候条件下で、本来は大根が吸収するはずだったホウ素が畑より流失したり、あるいは揮発することで大根内部のホウ素が不足する病気です。これにより大根は青色や黒色に変色したり、味が苦くなったり、更には食感が劣化するなどの悪影響が生じます。したがって、大根青あざ症が発症した場合には大根サラダなどの食べ方では食べられません。大根おろしや加熱処理をする調理法を選択すると良いでしょう。

大根の水晶現象

大根の水晶現象とは、大根が高温多湿の場所や温度が高い季節に栽培されたり、大根の保存をする際に温度が違う場所を行ったり来たりさせた時に起こる現象です。詳しく言うならば、大根を栽培中に気温の乱高下が生じたり、あるいは大根を保存している場所を何回も変更することにより結果的に気温の乱高下を生じえることがあります。すると大根に老化現象が発生して大根の水晶現象が起こります。水晶現象が起こると、大根の色が白色→透明→黒色、青色、紫色に変色します。水晶現象は大根の老化現象です。大根が腐敗したわけではありません。もちろん食べることができます。しかしながら、大根の風味や味が劣化しています。したがって、大根サラダなどの食べ方には適しません。大根おろしにするか、大根の状態が老化しているので加熱調理をする必要があるでしょう。

※青首大根という大根のメジャーな品種があります。青首大根は青あざ症が発症した大根のことではありません。栽培時に、土の上からせり出ている大根の根っこの一部に、緑の部分がある大根のことです。

大根の中身の変化は購入前に見分ける方法はあるのか?

大根の中身が透明や黒色や青色に変色したり、黒い筋や黒い点ができているケースを購入前に見分ける方法はあるのでしょうか。たとえ大根の中身が何らかの変化を起こしていたとしても、青果売り場で陳列されている時には、大根の見た目には全く変化は無いです。外側から見て見分ける方法は残念ながらありません。したがって、切断して内側を見るまでは、大根の中身に変化があるかないかは全くわからないのです。「大根には当たり外れがある」という言葉の語源はここにあります。どうしても大根の外れを避けたい場合には、あらかじめ切断面が見えるカット大根を買うと良いでしょう。

買った大根が大丈夫かどうかご心配な方は、買った時のレシートを大根をカットするまでは保存しておくと良いでしょう。そうすれば、購入したお店で交換してもらえるからです。また、夏場は気温が高いので大根の中身に変化が起こりやすいです。したがって、夏場にはカット大根を買う方がリスク回避ができるでしょう。

変色した大根の使い道

変色した大根の使い道としては、大根おろしにするか、または加熱調理をした料理レシピがオススメです。

大根おろしの場合は、青い部分はすりおろしていくうちに色が落ちてきます。更には、すりおろして繊維を破壊することで、食感が固く変化した大根も食べやすい硬さにすることができます。ただし、大根の繊維をすりつぶすと大根から辛味成分のイソチオシアネートが多く出てきます。ですので、通常の大根おろしよりも辛い大根おろしが出来上がります。辛い大根おろしが苦手な方は、そのまましばらく放置してください。イソチオシアネートが揮発して辛みが軽減されます。

一方、大根が黒や青に変色したりして味や食感が劣化した場合でも、加熱調理をすれば大丈夫です。加熱調理により食感が変化しますし、味も調味液で美味しい味に変化することができます。例えば、大根と油揚げの煮物の場合は「煮る」という加熱調理法を使用します。煮ることにより食感が柔らかく変化をします。調味液としては、ダシ汁、砂糖、みりん、しょう油、などを使用します。煮ることにより苦味がでた大根も和風の調味液の味で美味しく召し上がることができます。また、大根ステーキの場合は「焼く」という加熱調理法を使用します。焼くことにより食感が柔らかくなります。調味液としては、バター、ポン酢、しょう油、砂糖などを使用します。焼くことにより苦味が出た大根もバターなどの調味液でコクのあるまろやかな味へと変化を遂げます。つまり、変色した大根の使い道としては、大根おろしや、加熱調理をするレシピを選ぶと良いと言えるでしょう。

大根の中身が変色したり、黒い筋や斑点が出た場合のまとめ

この記事では大根の中身が黒くなったり黒い筋や黒い斑点がでた時に、食べられるケースと食べられないケースがあることを詳しく見てきました。買ってきた大根を変色させないためには、保存場所を何度も変えずに同じ場所で保存して、温度を一定に保つということが大事です。また、黒い筋や黒い斑点が出ている時に、同時に大根が腐敗している条件を満たした場合には、残念ですが大根を廃棄処分する必要があることについても触れてきました。大根の中身が青く変色した場合には、食べられますが加熱調理が必要ということもみてきました。残念ながら、購入前に大根の中身が変化していることを見分ける方法はありません。しかし変化をしていても、食べれられるかどうかを見分ける知恵を持ち、加熱調理をする知恵を持つことで、大根を安全にかつ無駄なく使い切ることができるでしょう。この様な知恵を、ぜひ日々の献立や節約にぜひ役立ていただきたいです。

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