しどけの栄養と食べ方!効果的な調理法とレシピを覚えよう

皆さんは「しどけ」という山菜をご存じですか?東北地方ではなじみのある山菜の「しどけ」。最近では、ハウスでの促成栽培ものもあり、ネット通販でも入手できるようになったので、食べたことのある方も多いかもしれませんね。

この記事ではしどけの栄養と食べ方を解説。効果的な調理法とレシピを覚えていってくださいね。また、注意点もありますので最後までお読みください。

目次

しどけとは?

しどけは、キク科の植物で独特の香りとホロ苦さ、歯ざわりが特徴で、ちょっと大人向けの食材。その特徴から好き嫌いが分かれますが、やみつきになる人も多い山菜なのです。同じキク科である春菊の香りと味を濃くしたような感じ、と言えばわかりやすいかもしれません。

葉っぱに特徴があり、開くまでは傘に、開くと紅葉に似ていることから、別名は「紅葉傘(モミジガサ)」。関西などでは「キノシタ」と呼ぶ地方もあり、「木の下」に生えるからという説と、木下藤吉郎が大好きだったからという説があります。

茎が赤みを帯びた「赤軸」と赤みがほとんどない「青軸」のものがありますが、茹でるとどちらも緑色になります。また、茎の中は空洞なのが特徴。「葉物山菜」に分類されるのですが、硬くて歯触りが良くない葉は、天ぷら以外食べないことが多く、茎メインで食べる山菜です。

しどけの旬

天然ものは、4月中旬~5月中旬が旬となります。ハウスものは、3月位から出始め5月位まで市場に出回ります。しどけは山菜なので需要期が限られ、旬以外の季節にはほとんど売られていないのです。

「春の料理は苦みを盛れ」という言葉があるように、香りや苦みがあるシドケは嗅覚や味覚を刺激して、冬の間縮こまっていた体を目覚めさせ、新陳代謝を高めてくれる効能があります。季節を楽しむものとして、年に一度は食べてみたいですね。

しどけに含まれる栄養

β-カロテン

しどけには、キャベツの10倍量のβ-カロテンが含まれています。β-カロテンは、粘膜や肌の保護、視力維持、免疫力のアップなどに効果が期待できる成分なので、積極的に摂取したいですね。

鉄分

鉄分の多い野菜の代表と言えばホウレンソウですが、なんとシドケにはホウレンソウの約5倍の鉄分が含まれています。ですから、しどけを食べることにより、貧血の予防やコレステロールをおさえることが期待できるのです。

ビタミンC

コラーゲンの生成を助け、メラニン色素の発生を抑えるビタミンCも多く含まれています。

食物繊維が多く低カロリー

食物繊維も豊富で、シドケ100g中約30g含まれています。特に不溶性食物繊維が多いので、腸の運動を促し、便通を良くする効果が期待できます。また、脂質や糖質、炭水化物が少なく低カロリーなのでダイエットにも効果的です。

ポリフェノール

山菜はアクが強いのがデメリットではありますが、アクのもとは抗酸化作用のあるポリフェノール。シドケもポリフェノールが多いので、適切にアク抜きすることで効果を得られます。

植物性アルカロイド

山菜の苦みの元は、「植物性アルカノイド」と呼ばれる物資。この物質は腎臓の機能を向上させ、水分や老廃物を体外に出す働きがあります。つまり、デトックス効果やむくみ解消に役立つのです。

抗ガン物質

岩手大学農学部の研究によって、シドケには抗ガン性のある物資があることが明らかになりました。この物質は「ビサボラン型セスキテルペンのエンドバイオサイド」という「機能性物質バイオプローグ」。名前だけ見ると難しそうですが、簡単に言うと、ガン細胞を死滅させる働きがあるものです。従来の抗ガン剤とは違い、ガン細胞だけに作用するので、医薬品やサプリメント、機能性食品などへの応用が期待されています。

残念ながら、たんぱく質からできているので熱によって活性が低下してしまうこと、など課題があり商品化はされていませんが、今後の研究に期待したいですね。

しどけの食べ過ぎはどうなる?

アク抜きに手間暇がかかるワラビやゼンマイ、たけのこに比べアクの少ないしどけですが、やはり山菜の仲間なので、食べ過ぎは避けた方が無難です。山菜に苦みやアクがあるのは、春先の植物が少ない時期に虫などに食べられないように、自分自身を守るため。そして、山菜を食べるということは、春の初めに自然の恵みやパワーをいただくことになります。美味しいからと言ってドカ食いするのではなく、少しずつ味わって食べるようにしたいものです。

食物繊維が多いので注意

しどけの約1/3は食物繊維で、特に不溶性食物繊維が多いので、あまり多量に食べると消化不良を起こしたり、下痢などを起こすことがありますので注意してください。

アク・苦みの元になる成分が多いので注意

アクや苦みの元になる成分は、老廃物を体外に出す作用があるのですが、あまりにも多く摂り過ぎると人によってはニキビやじんましんが出ることがあります。アクや苦みを強く感じる場合、水にさらしてから食べる、もしくは食べる量を控えましょう。なお、ハウス栽培物はアクや苦みが薄い分、あまり注意する必要がありません。

しどけとトリカブトは似ているので要注意!

しどけとよく似ている植物に「トリカブト」があり、猛毒があることで有名です。販売されているものに混入していることはほとんどありませんが、山菜取りに行く際には厳重な注意が必要です!万が一トリカブトを食べてしまった場合、10~20分位で唇や舌がしびれはじめ、だんだん体のしびれや嘔吐、血圧低下、不整脈などが出ます。最悪けいれんや呼吸不全により死に至ることもある危険な植物ですので、少しでも怪しいと思ったら食べてはいけません。

しどけとトリカブトの見分け方をご紹介しますので、参考にしてください。

葉の形

葉の形がよく似ているトリカブトとしどけ。よく見ると違いがあるので、しっかり覚えてください。まず、どちらも葉の数は5枚(小さいもので3枚もあり)ですが、しどけは葉の切れ込みが途中まで、トリカブトは葉の中心線まで切れ込みがしっかり入っています。また、しどけは若芽に産毛が生えていますので、よく観察して見分けてください。

ただし、しどけの一種であるデバコモミジガサというものは、葉が深く切れ込んでいてトリカブトと見分けにくいため、気を付けてください。原則として、怪しいものは避けるのが賢明です。また、トリカブトは触っただけで毒が皮膚や粘膜から吸収されてしまいますので、触らないようにしてくださいね。

しどけの茎は、切ると中が空洞になっています。トリカブトにはない特徴ですので、見分けるポイントとして覚えておいてください。もし、山から採ってきたりもらったりしたシドケの中に、空洞のない茎のものがあったら、食べずに捨てるようにしましょう。誤食による中毒を防ぐためにも、ゆでたり下ごしらえをする際には、気をつけて見るようにしてください。

ニオイ

しどけは独特のニオイがありますが、トリカブトにはニオイが全くありませんので、鼻を近づければすぐにわかります。トリカブトの毒は、皮膚や粘膜からも吸収されることがあるので、もし触ったりした場合はすぐに水でその部分を洗ってください。

どちらも山菜として採取・収穫する時期には花は咲いていませんが、8月くらいから花が咲き始めると簡単に見分けられるようになります。トリカブトの多くは紫色でヒラヒラした花。白やピンク、黄色のものもあります。日本古来の舞楽で被る冠に似ていることが語源と言われるように、華やかで綺麗な花です。一方、しどけには可憐で白い円錐状の花が咲きます。もし、自分で栽培して花が咲いた場合、トリカブトだと見分けられますね。

しどけの保存方法

生のまま

濡らした新聞紙に包む、または穴を開けたポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に入れて保存しましょう。最初の鮮度にもよりますが、3~7日ほど日持ちします。

茹でてから冷蔵

茹でて保存する場合、しどけの味や食感を楽しむためにも、チルド室または冷蔵室で保存し2~3日で食べきるようにしましょう。茹でたシドケの茎には少しヌメリがありますので、腐った状態がわかりにくいのですが、茶色く変色したり表面が溶けたようになったり、酸っぱいようなニオイがあったら、腐っているので食べないようにしてください。

冷凍

固めに茹でて水にさらしたシドケは、冷凍で1カ月ほど保存できます。使いたい長さにカットした後、小分けして冷凍すると便利。食べる時は自然解凍で大丈夫です。

塩漬け

大量にいただいた時など、塩漬けにするのもオススメです。軽く塩ゆでしてから水にさらし軽く水気を切った後、全体に塩をまぶしてジッパー袋に入れ、空気を入れないようにして密封します。冷蔵保存が必要ですが10日~2週間日持ちします。また、たっぷりの塩に漬け込んで重しをし、空気に触れないように密封すれば半年以上保存可能です。食べる前に水に漬けて塩抜きしてから食べてください。独特の香りと食感は減少してしまいますが、春の恵みを長く楽しめます。

しどけの調理法や下処理

下処理

シドケの葉っぱは、擦れて傷んだり黒ずんだりしやすく食感もあまりよくないので、基本的には食べることはありません。ですので、洗ってゴミなどを取り除く時に葉っぱも取り除きましょう。ただし、茎の先の柔らかい新芽部分は、天ぷらにすると美味しく食べられます。

また、茎の下の固い部分は切り取り、その後の処理のために茎を揃え、輪ゴムなどで縛っておくと便利です。

ゆで方

鍋に多めのお湯を沸かして塩を多めに入れたら、シドケの茎部分をお湯の中に入れます。茎が柔らかくなったらシドケ全体をお湯に入れ、3分位湯がきます。アクが出てお湯が黒っぽく濁り、根本を指でつまんで柔らかかったらOKの合図。湯から上げたら流水で冷やし、水にさらしてアク抜きをしてください。水に漬けすぎるとせっかくの香りが抜けてしまうので、少しの時間で大丈夫です。この後、上の方から引っ張るようにして皮をむくと、滑らかな舌触りになります。

しどけの食べ方やレシピ

お浸し

しどけ本来の美味しさを味わうなら、まずはお浸しをお試しください!独特の香りと苦み、トロッとしながらも歯ごたえも感じられる食感、まさに山菜!の醍醐味を楽しめます。だし醤油やかつお節をかけてどうぞ。くれぐれも食べ過ぎにはご注意ください。

天ぷら

しどけの味が苦手な方や子どもでも楽しめる食べ方は、香りや苦みが感じられない天ぷらです。山菜の天ぷらと言えば、タラの芽やこしあぶらが有名ですが、シドケも美味しく食べられます。薄く衣を付けてサッと揚げ、塩で食べるのがオススメ。あく抜きが必要ないので生で使えることと、短時間調理なので栄養損失が少ないことがメリットです。

和えもの

香りや苦みが苦手な方、子どもには和えものがオススメ。ゴマやクルミ和え、マヨネーズ味噌和えなど、濃厚で甘みのあるものとの相性がいいので、一度お試しください。

菜飯

緑色が綺麗で、香りとホロ苦さのあるシドケで菜飯はいかがでしょう。茹でたシドケの水気を取り、塩昆布や炒りゴマと一緒に炊いたご飯に混ぜるだけで出来上がり。シドケに白だしなどで軽く下味を付けると、さらに美味しくなります。おにぎりや手毬寿司にしてもいいですね。春の恵みを感じられ、食卓に彩を加えてくれます。

ペペロンチーノ

シドケのホロ苦さと香りは、イタリアンにもよく合います。ニンニクの香りと唐辛子のピり辛さも加えて、ペペロンチーノでどうぞ。シドケは茹でてアク抜きしたものを使い、最後にサッと炒めて仕上げましょう。

しどけソース

しどけはバジルやパセリのように癖のある味なので、ソースにすると他の料理を引き立ててくれます。しどけをニンニクやナッツ、オリーブオイルなどと一緒に、フードプロセッサーやミキサーでペースト状にしてみましょう。お好みでアンチョビを加えても美味。パリッと焼いた鶏肉や魚のムニエルなどとの相性は抜群ですので、是非一度お試しください。

しどけの栄養と食べ方まとめ

山菜の中でも人気のある、しどけについてまとめてみましたがいかがでしたか?

しどけは苦みと独特の香りなどが魅力的で、とても人気の高い山菜です。栄養にも優れ、体の調子も整えてくれるので、旬の時期に食べると良い食材だということがわかりましたね。東北地方が主な産地ですが、ネット通販などでお取り寄せもできますので、是非一度は食べてみることをオススメします。

また、しどけの保存法や、猛毒のトリカブトとの見分け方、下ごしらえやゆで方などの基本的な調理法やおすすめレシピもご紹介しましたので、活用していただければ嬉しいです。

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