トマトジュースの飲み過ぎは体に悪い?太る原因?生のトマトとの違いは?

トマトジュースの飲み過ぎは体に悪い?太る原因?生のトマトとの違いは?

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「トマトが赤くなると医者が青くなる」というように、体にいい食べ物とされているトマト。生のトマトとトマトジュースでは違いがあるのでしょうか?また、トマトジュースの飲みすぎはどうなるの?トマトジュースって太るの?といった疑問にもお答えします。トマトジュースの選び方や、おすすめの飲み方もご紹介しますので、是非最後まで読んでくださいね。

目次

生のトマトとトマトジュースとの違い

トマトジュースは熱に弱い成分が減少

トマトジュースは、基本的にトマトをすりつぶした後、液体を絞って作られます。缶や紙パック、ペットボトル、ビン入りのものがありますが、ごく一部のものを除けば殺菌のため加熱処理されています。液体を絞る際に不溶性食物繊維が、加熱処理の際にビタミンCなど熱に弱い成分が減少してしまいます。

手軽にいいとこ取りができるトマトジュース

しかし、トマトの栄養素として有名なリコピンやβ-カロテン、GABA、カリウムや鉄・亜鉛などのミネラルは減少しません。むしろ、ジュースにすることで細胞壁が壊れたり、加熱されたりするため、生トマトに比べリコピンは3.8倍、β-カロテンは1.5倍吸収率がアップします。また、ジュース用のトマトは、生で流通するものより完熟に近い状態で収穫され、すぐ加工されるため、栄養の損失が少ないと言えます。

つまり、トマトジュースとは、トマトの一部の栄養は無くなっているものの、手軽にいいとこ取りができるものではないでしょうか。

トマトジュースの飲み過ぎが身体に悪い原因

栄養があるイメージが強いトマトジュースですが、飲みすぎは危険です。総合的に考えると、1日1杯200mlが適切な量となります。その理由・飲みすぎると体に悪い原因となる成分について、詳しくみてみましょう。

リコピン

リコピンは、カロテノイドという色素の一種で、抗酸化作用があることが知られています。リコピンが多いのがトマトのメリットですが、摂りすぎには注意が必要です。トマトジュースは生のトマトよりリコピンが多く、200mlで15~27mg含まれています。ところが、一日の上限値は15~20mgなので、場合によっては過剰摂取になってしまいます。

リコピンを摂りすぎると、副作用でお腹が冷え、下痢や腹痛を起こしてしまいますので、1日1杯以上は飲まないようにしましょう。

カリウム

カリウムの1日当たりの摂取量の目安は、男性で2,500mg、女性では2,000mgです。高血圧予防のための推奨値は、男性3,000mg、女性2,600mgとなっています。トマトジュースのカリウム量は200mlで600mg程度と多いので、たくさん飲みすぎると高カリウム血症を起こす可能性があります。高カリウム血症を起こすと、胃腸や神経・心機能の異常を引き起こし、最悪心停止になることもあり危険です。腎臓の弱い方は特に気を付けましょう。

また、ホウレンソウなどに多いシュウ酸とカリウムが結合すると、結石の原因となります。

塩分

食塩が添加されているトマトジュースの場合、知らず知らずのうちに塩分摂取過多になる可能性がありますので、注意しましょう。無添加のものの200ml当たりの塩分は0~0.006gですが、食塩添加のものは0.4g程度の塩分があります。日本高血圧学会による1日当たりの塩分摂取量は6g以下となっていますので、食塩添加トマトジュースの飲みすぎは体によくないことがわかります。

β-カロテン

トマトジュースだけで過剰症になることはあまりありませんが、β-カロテンを摂りすぎると肌が黄色になることがあります。これは「柑皮症(かんぴしょう)」と呼ばれるもので、ミカンなどの食べ過ぎでなることが多い病気です。直接的な健康被害はありませんが、治りにくいこともあるので、特に子どもの過剰摂取には気を付けましょう。なお、黄疸との見分け方は、白目が黄色いかどうかです。白目が黄色い時は、肝臓などの病気による黄疸なので、すぐに病院を受診してください。

また、トマトジュースの飲みすぎで便が赤くなることがありますが、これは色素が排出されただけなので心配ありません。いずれにしても、飲みすぎはやめましょう。

トマトジュースは太る?

糖質量に注意

一般的なトマトジュースの糖質は、コップ1杯200mlで7~10g程度です。例えば、炭酸飲料は同量で22g程度、ごはん茶碗1杯150gで55g程度ありますので、それに比べれば高いとは言えません。糖質制限ダイエットでは一日130g以下が目安とされています。全体の食事と合わせてのコントロールが出来ていれば、太ることはないでしょう。

ただし、食事の時などに水やお茶代わりに飲むと、摂取量が増えてしまうかもしれませんので、気を付けましょう。また、甘さの強いものや高リコピンのトマトジュースは、糖質が高い場合が多いので、成分表示を確認して飲みすぎないよう注意が必要です。

食塩添加のトマトジュースは注意

飲みやすさや味のために食塩を添加しているトマトジュースの場合、塩分による代謝の低下に注意が必要です。塩分を摂りすぎると、血液やリンパ液の流れが悪くなったりするため、むくみやすく脂肪をためこむ体質になってしまいます。

トマトジュースの選び方

濃縮還元とストレートタイプ

濃縮還元ジュースとは、絞ったジュースに熱を加えて水分を飛ばした後、水分を加えて成分量100%に戻したものです。なぜわざわざ2度手間のようなことをするのか?それは、輸送や保管コストを抑えるためです。つまり、前もって絞っておいた原料が使われているのが、濃縮還元ジュースとなります。海外から輸入されている場合もありますが、国内産トマトの場合も、生産される時期は限られているため、この方法は使われています。

一方、旬の時期に生のトマトを使い、そのまま絞られたのがストレートタイプ。近年は技術の進歩により、熱処理を最小限に抑えた商品もあります。

濃縮還元のジュースは価格が安いのがメリットですが、香料や甘味料などが添加されていることがあるのがデメリットです。ストレートタイプは、価格が高い、限定生産のものが多い、などのデメリットがあります。日常使いのため、コストパフォーマンスを重視するか、国産の旬のものや契約栽培・有機栽培など高くても品質のよいものを選ぶか、あなたの価値観に基づいて選びましょう。

食塩添加

農林水産省の日本農林規格による「トマトジュース」の定義は、以下のとおりです。

つまり、トマトジュースとは、食塩添加されていて当たり前の商品でもあるのです。

次に掲げるものをいう。
トマトを破砕して搾汁し、又は裏ごしし、皮、種子等を除去したもの(以下「トマトの搾汁」という。)又はこれに食塩を加えたもの
濃縮トマトを希釈して搾汁の状態に戻したもの又はこれに食塩を加えたもの

では、なぜ食塩を添加するのか?いろいろ理由はありますが、まず美味しくなる、旨味や甘みが引き出されることです。スイカに塩をかけたり、煮た小豆に塩を加えるのと同じ理由ですね。また、トマト独特の青臭さを消すため、という理由もあります。

美味しく飲めることは重要ですが、塩分を気にする方にとっては、デメリットとなってしまいます。ですから、血圧が高い方や、生活習慣に気を使っている方は、表示を見て食塩無添加のものを選ぶことをオススメします。

糖質

完熟のものを使ったり、高リコピンのトマトジュースほど、糖質が高い傾向があります。必ず、成分表示を確認して、自分の食生活に適した糖質量の商品を選びましょう。

産地

平成29年に行われた食品表示法の改正により、国内で製造されるすべての加工品について原産国表示が義務付けされました。ただし、令和4年3月までの経過措置があるので、まだ原産国表示がされていない商品も多くみられます。輸入された原料を使っていたとしても、安全なものが使われているはずですが、気になる方はメーカーのホームページなどで確認してみましょう。

国内農業支援のためにも、できるだけ国産表示のあるものをオススメします。また、有機栽培の認定を受けている商品もあります。特に子どもに飲ませるものについては、できるだけ安心できるものを選びたいですね。

適切な容量

トマトジュースの1日当たり摂取量は200ml以内にするのがオススメです。また、トマトジュースには保存料・防腐剤などは添加されていませんので、開封後は冷蔵庫で3~4日以内に飲みきる必要があります。ペットボトルに直接口を付けて飲んだりした場合は、雑菌が繁殖しやすくなるので、日持ちはしません。できれば、家族の人数などに合わせて、1~2日以内に飲み切れる容量のものを買うようにしましょう。飲みすぎを防ぐためにも、200mlの紙パックをまとめ買いして、その都度飲み切るのがオススメです。

おすすめのトマトジュース

カゴメ「あまいトマト」

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トマトの酸味や青臭さが苦手な人でも飲める!と評判なのがカゴメの「あまいトマト」です。酸味がまったくなく、砂糖・食塩は使われていません。200mlの紙パックに、糖度10度の完熟トマトを6個も使っている贅沢な商品です。ただし、リコピンは25~53mg、糖質は200mlで13.7gと高いので、飲む量にはご注意ください。

デルモンテ「旬にしぼったトマトジュース」

国内契約農家が作った専用トマト品種「デリシャスレッド」のみを使った限定生産。独自の低温処理により、トマト本来のコクのある美味しさ・香りを楽しめます。食塩は添加されており、200mlで0.42gの塩分があります。リコピンは200mlで24mg。750ml瓶入りで価格は高めですが、旬の恵みを味わえる贅沢なトマトジュースです。

伊藤園「理想のトマト」

トマトピューレと間違えるほど、濃いトロリとしたトマトジュースです。酸味もコクもあり飲みごたえある、まさに理想のトマト。濃縮還元で作られていますが、その分価格が安いのも魅力です。砂糖食塩は無添加、リコピンは200mlで30mgです。

トマトクリスタル

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一生に一度は飲んでみたい、高級トマトジュースもご紹介しますね。土づくりなど生産からこだわった「越前トマト」を使い、福井県の酒作り技法を使ってエキスだけを取りだした、金色に輝くトマトジュースです。また、特別な品種「越のルビー」を使った真っ赤なトマトジュースもあり、紅白セットもあります。観光庁「世界にも通用する究極のお土産」にも選ばれたトマトジュースを、贈り物にしたり大切な記念日などに飲んでみてはいかがでしょう。

食生活のバランスを保つ上手なトマトジュースの飲み方

食事の前に飲む

「ベジファースト」という言葉をご存じの方は多いと思います。食事をとる時に、野菜を最初に食べることにより、血糖値の上昇や食べる量を抑える効果が期待できる、という考え方です。トマトジュースも野菜と同様の使い方ができるので、食事前に飲むことをオススメします。あまり冷たくせず、噛みながら飲むようにするとよいでしょう。

朝に飲む

リコピンの吸収率が最もよいのは、朝に飲むことです。また、牛乳と組み合わせることで、糖質もエネルギーに変わりやすいのでオススメです。

寝る前に飲む

細胞を若返らせる成長ホルモンの分泌は、夜寝ている間に起こります。入眠後3時間から出始める成長ホルモンの効果を高めるためにも、良質な眠りを得ることは重要。トマトジュースに含まれるGABAは、メラトニンというホルモン分泌に関連しているといわれています。メラトニンは睡眠を促進させる効果が期待できる成分。機能性表示成分としてGABAの含有量を表示したトマトジュースを選んで、夜寝る前にあたためて飲むと効果が期待できます。

油と一緒に使う

トマトジュースに含まれるリコピンや、脂溶性ビタミンを効率よく取り込むためには、油と一緒に摂取することがオススメです。オリーブオイルをちょい足しして飲んだり、トマトソースやスープとして、油と一緒に調理するとよいでしょう。

水分代わりにしない

トマトジュースは栄養補助的に使えるものですが、ミネラルウォーターのようにガブガブ飲むと、リコピンやカリウムの過剰摂取になってしまうものでもあります。食事の時に、水代わりに多量に飲むことはオススメできません。

食事とのバランスを考える

リコピンやカリウム・塩分などの一日分の摂取量を超えないよう、他の食事とのバランスを考えて取り入れていくことが大切です。トマトジュースを毎日飲むとしても、コップ1杯200ml程度にしましょう。

まとめ

トマトジュースはトマトの栄養を手軽に取れる便利なものですが、 意外と飲む量に気を付けなければならないことがわかりました。特にリコピン・塩分・カリウム・糖質の摂取量には注意が必要です。

また、トマトジュースを選ぶ際のポイントやオススメ商品、上手な飲み方もご紹介しましたので参考にしてください。毎日の食事との栄養バランスを考えながら、トマトジュースを取り入れていってくださいね。

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