小松菜の生食は危険か大丈夫か?生で食べるなら冷凍保存もおすすめ

小松菜の生食は危険か大丈夫か?生で食べるなら冷凍保存もおすすめ

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小松菜は栄養素が豊富な緑黄色野菜。

気軽に献立に取り入れたいのですが、忙しい時などには、しっかり料理をする時間はありません。

そんな時は、ついつい、キャベツやレタス、トマトを召し上がっている方が多いとおもいます。

これらの代表的なサラダ用の野菜の特徴は、「火を使わずに生で食べることができる」という点です。

野菜を水で良く洗ったのち、ドレッシングをかければ生で食べられる、というのは「忙しい現代人が野菜を摂取する」という目的にそった、最適な手段の1つです。ちなみに、生で食べることを「生食」といいます。

目次

小松菜は生で食べられる?生食はダメ?

それでは、小松菜は生食できるのでしょうか。

結論からいいますと、実は、小松菜は生で食べられます

小松菜は栄養が豊富な野菜ですので、気軽に生食するために、どういう手順(小松菜の洗い方、生で食べるためのレシピなど)を踏めばよいのでしょうか。

また、小松菜を生食する場合には、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。この記事で詳しくみていきたいとおもいます。

小松菜を生で食べるメリット

水溶性ビタミン

水溶性ビタミンとは、水洗いや加熱処理により減っていくビタミンのことです。具体的にいうと、ビタミンB群やビタミンCなどのことです。

小松菜には、体内に摂取されるとビタミンAに変換されるカロテンと、ビタミンCが豊富に含まれています。

ここで重要なこととして「ビタミンACE(エース)」という概念があります。

これは、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEを一緒に摂取すると相乗効果が発揮されて、より一層、栄養素の吸収率が高まる組み合わせのことです。

この組み合わせで摂取すると、免疫力の向上・美肌効果・抗ガン作用・抗酸化作用が、より一層高まります。

小松菜を生食すると、ビタミンAとビタミンCを一緒に摂取できるので「ビタミンACE」に該当します。

したがって、栄養素をより多く摂取したい場合には、小松菜の生食は最適な食べ方だといえるでしょう。

イソチオシアネート

イソチオシアネートとは、フィトケミカルの一種です。フィトケミカルは、植物が、害虫や有害物質に対して、自らの身を守るために排出する化学物質のことです。このフィトケミカルは、人間にも良い影響をもたらす物質です。

イソチオシアネートの効能としては、主に、①抗ガン作用、②抗酸化作用、③抗菌作用が挙げられます。

小松菜に含まれるイソチオシアネートの効能は以下のようになっています。

抗ガン作用

イソチオシアネートには、ガンの発生や、腫瘍化などを防ぎ、発ガン物質を分解する抗ガン作用があります。

したがって、ガンを予防する目的で小松菜を食べる場合には、生食が最適な食べ方といえるでしょう。

抗酸化作用

イソチオシアネートには、免疫力を高め、活性酸素の抑止をするという、抗酸化作用があります。

活性酸素が過剰にたまると、動脈硬化・心筋梗塞・肝機能低下・脂肪肝などを引き起こす原因になるといわれています。

イソチオシアネートに含まれる抗酸化作用は、この体内の様々な場所に付着した「活性酸素」を無害化する働きがあります。

小松菜に含まれるイソチオシアネートは、加熱をすると半分の量に減るといわれています。したがって、小松菜のイソチオシアネートを損なうことなく摂取するためには、小松菜の生食は最適な食べ方だといえるでしょう。

抗菌作用

イソチオシアネートには、風邪を予防したり、インフルエンザを予防する抗菌作用があります。したがって、風邪・インフルエンザを予防する目的で小松菜を食べる場合には、生食が最適な食べ方といえるでしょう。

(小松菜の栄養素については、「文部科学省 2019年における日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータ更新について」を参照してください)

小松菜を生食した時のデメリット

小松菜を生食する場合のデメリットとして、主に、①シュウ酸、②残留農薬、③土の中に含まれるバクテリア(細菌)が挙げられます。

下記で詳しく見ていきたいとおもいます。

シュウ酸

小松菜は加熱処理することで、小松菜のデメリットの1つであるシュウ酸を減らすことができます。

一般的に、このシュウ酸を過剰に摂取すると、尿路結石の原因になるといわれています。

小松菜を生食する場合には、シュウ酸を減らすことができません。

したがって、小松菜を生食する場合、加熱処理で摂取する場合と比べると、約2倍のシュウ酸を摂取することになります。この場合、尿路結石の心配はないのでしょうか。

小松菜に含まれているシュウ酸は、100gあたり約50mgです。ちなみに、ホウレン草に含まれているシュウ酸は、100gあたり約800mgです。したがって、小松菜のシュウ酸の量は、ホウレン草と比較して1/16になります。そのため、小松菜は生食しても安全だといえます。

残留農薬

小松菜を生食する場合、野菜に残留している農薬が気になる方もいらっしゃるとおもいます。

残留農薬とは、収穫した果物や野菜などの表面に付着して残っている農薬のことです。残留農薬は野菜などの表面に付着しているだけで、野菜などの中に蓄積しているわけではありません。

残留農薬は基本的に水で良く洗えば落ちます。加えて、残留農薬は、加熱調理(茹でる・炒める)の過程で、ほとんど無くなります。

この残留農薬は、万が一食した場合でも、すぐに人体に影響が出るわけではありません。

理由は、内閣府の食品安全委員会が、残留農薬の量について、「人体に影響が出ない範囲での基準値」を定めているからです。また、基準値を超えた残留農薬が付着している野菜や果物は、食品衛生法により、そもそもスーパーなどに流通しない仕組みになっているからです。

(残留農薬については、「厚生労働省・残留農薬」を参照してください)
(食品安全委員会については、「内閣府・食品安全委員会」を参照してください)
(食品衛生法については、「厚生労働省・食品衛生法に改正について」を参照してください)

土の中に含まれるバクテリア(細菌)

畑の土には、様々なバクテリア(細菌)が存在しています。

畑に使用している土は、基本的には野菜にとって、また人間の身体にとって、有益(良い影響を及ぼすこと)なものです。

しかし、その土の中のバクテリア(細菌)には、食中毒の原因になる「サルモネラ菌」や「大腸菌」が存在していることも、まれにあります。

流水洗いなどで野菜から土を取り除けば、野菜に付着しているバクテリア(細菌)はなくなります。

小松菜を生食するための具体的な洗い方については、後の章で詳しくみていきたいとおもいます。

生食するための小松菜の選び方

小松菜を生食するためには新鮮な状態を見極める必要があります。
小松菜の新鮮な状態、および鮮度が落ちている状態は下記のとおりです。

新鮮な小松菜の状態

  • 葉が肉厚でピンと張っている
  • 葉が鮮やかで、鮮明な緑色をしている
  • 葉が大きくそろっいる
  • 葉脈(葉のスジ)がやわらかい
  • 茎が太くしっかりしている
  • 根っこが白くて長い

鮮度が落ちている小松菜の状態

  • しおれている
  • 変色している

スーパーなどで小松菜を購入する際に、ぜひ参考にしてください。

小松菜を生食するときの下ごしらえ

しっかりと洗う

葉物野菜である小松菜は、残留農薬が比較的多いといわれています。この残留農薬は「しっかりと洗う」ことにより、落とすことができます。

小松菜の洗い方は、主に、①流水洗い(30秒間)、②水につけおき洗い(5分間)、③重曹洗いが挙げられます。

小松菜を生食するときの洗い方

流水洗い(30秒間)

30秒間の流水洗いとは、小松菜の束の真ん中を軽く持ち、30秒間、葉の上から勢いよく水を流す洗い方です。

こうすることで、小松菜の中心部や根の内側まで水がいきわたり、しっかりと洗うことができます。流水洗いをする場合、1枚1枚、葉っぱを洗う必要はありません。

流水の勢いで、残留農薬やバクテリアなどの付着物を洗い流すことができます。

水につけおき洗い(5分間)

小松菜全体を流水で軽く洗ってから、水をいれた大きなボールにつけておく洗い方です。

コツとしては、小松菜を根元の方から水に入れていくことです。こうすることで、小松菜全体に水分がいきわたり、茎や葉がシャッキっとする効果や、あく抜きができる効果もあります。

ただし、5分以上つけおき洗いをしてしまいますと、栄養や風味が水に流れ出てしまうので注意しましょう。

重曹洗い

大きいボールに、水(1000cc)をいれてから、食用の重曹(小さじ1)を入れて、スプーンでよくかき混ぜます。この液体を重曹水といいます。

この重曹水の中に、小松菜を根元から1分間つけこんだあと、流水でよく洗い流します。

小松菜を1分間以上重曹水につけておくと、苦みが出たり、ビタミンが水に溶けだすので注意してください。

あく抜きは必要か?

結論から言うと、小松菜はあく抜きの必要はありません

理由は、小松菜は、アクの主成分であるシュウ酸が少ない野菜だからです。

したがって、小松菜は生食することができます。後の章でご紹介しますが、スムージーなどの料理にも適しています。

冷凍小松菜について

小松菜は冷凍することができる野菜です。冷凍庫に入れて、2週間~3週間保存可能です。

この章では、具体的に①小松菜を冷凍する方法、②冷凍した小松菜の使い方、③小松菜を冷凍するメリット・デメリットを詳しくみていきたいとおもいます。

小松菜を冷凍する方法

①小松菜1束を流水で30秒間洗ったのち、ざく切り(3cmほどの幅でざっくり切ること)にする。

②小松菜を1/2束ごとに分け、冷凍用保存袋(ジップロック)に入れて、冷凍庫内で保存する。(したがって、小松菜1束に対して、冷凍用保存袋2袋が必要です)

冷凍された小松菜の使い方

冷凍された小松菜は、①炒め物や煮物つくる時にそのまま入れたり、②自然解凍すると茹でたみたいにやわらかい状態になるので、解凍後軽く水分を絞り、そのまま「おひたし」や「ナムルの材料」として使用することができます。

小松菜を冷凍するメリット

長持ちさせる

小松菜を冷凍すると、長持ちさせる(2週間~3週間)ことができます。

理由は、小松菜は葉物野菜なので、常温で保存すると2~3日でしなびてくるからです。

茹でた状態と同じに

小松菜を冷凍すると、調理の際に便利です。

小松菜を冷凍した後に、解凍すると茹でてみたいにやわらかい状態になります。

したがって、下茹での必要がなくなり、「おひたし」など簡単に作ることができます。また、炒める際にもやわらかい状態なので、炒め時間の短縮にもなります。

冷凍しても栄養の損失なし

小松菜を冷凍しても、栄養素は損なわれません。冷凍することにより、ビタミンCがアップするともいわれています。

小松菜を冷凍するデメリット

小松菜を冷凍するデメリットとしては、唯一、シャキシャキとした食感がなくなることです。

シャキシャキした食感を生かしたいレシピによっては、冷凍小松菜は使用できません。

小松菜の生食に向いているレシピ

小松菜を簡単においしく摂取する料理の1つとして「グリーンスムージー」が挙げられます。

前述の通り、小松菜にはシュウ酸(アク)の苦みがあります。

したがって、小松菜だけでスムージーを作っても、美味しく飲むことは難しいでしょう。そこで、「小松菜にいくつか食材をプラスして作るスムージー」のレシピをご紹介いたします。

注意;各レシピの材料の分量は1人前で記載しています。2人前、3人前の分量でスムージーを作る際には、2人前(1人前の分量×2)、3人前(1人分の分量×3)になります。ご注意ください。

小松菜+バナナのスムージー

1人分の材料および分量

小松菜(1/2束)
バナナ(1本)
レモン果汁(お好みの量数滴)
水or豆乳(100㏄)
はちみつ(大さじ2)

①小松菜は30秒間流水洗いをしたのち、ざく切り(葉野菜を3cmほどの幅にざっくり切ること)にする。バナナは皮をむき、1口大の大きさに切る。

②ミキサーの中に、①を入れ、レモン果汁数滴、水or豆乳、はちみつを入れる。

③ミキサーのフタをしてから、1分間設定でミキサーのボタンを押す。
理由は、1分間ミキサーにかけることで野菜の栄養素を余すことなく摂取できるようになるからです。

④ミキサーの中身をグラスに入れてお召し上がりください。

小松菜+リンゴ+キウイフルーツのスムージー

1人分の材料および分量

小松菜(1/2束)
リンゴ(1/2個)
キウイフルーツ(1/2個)
レモン果汁(お好みの量数滴)
水or豆乳(100g)
はちみつ(大さじ2)

①小松菜は30秒間流水洗いをしたのち、ざく切り(葉野菜を3cmほどの幅にざっくり切ること)にする。
リンゴ(1/2個)は皮はそのままで、1口大の大きさに切る。キウイフルーツ(1/2個)は皮をむき、1口大の大きさに切る。

②ミキサーの中に、①を入れ、レモン果汁数滴、水or豆乳、はちみつを入れる。

③ミキサーのフタをしてから、1分間設定でミキサーのボタンを押す。
理由は、1分間ミキサーにかけることで野菜の栄養素を余すことなく摂取できるようになるからです。

④ミキサーの中身をグラスに入れてお召し上がりください。

冷凍版:小松菜+バナナ+レモン果汁

小松菜のスムージーを簡単に作成するために、あらかじめ材料をカットして、冷凍保存しておきます。
こうすることで、材料をカットする手間や時間が省けます。
忙しい朝などにオススメのレシピです。

1人前の材料および分量

冷凍小松菜(1/2束)
冷凍バナナ(1本分)
レモン果汁(お好みの量数滴)
水or豆乳(100㏄)
はちみつ(大さじ2)

①小松菜を30秒間流水洗いをしてから、ざく切り(葉野菜を3cmほどの幅にざっくり切ること)にする。これを冷凍保存用袋に入れて冷凍庫にて保存。
小松菜の1日の適切な摂取量は1/2束です。冷凍保存用袋1袋に対して、1/2束の量にしてください。これが1人前のスムージーをつくる小松菜の分量です。

②バナナは1口大にカットして、これを冷凍保存用袋に入れて冷凍庫にて保存。
冷凍保存用袋1袋に対して、1本の量にしてください。これが1人前のスムージーをつくるバナナの分量です。

③ミキサーの中に、①と②、レモン果汁、水or豆乳、はちみつを入れる。

④ミキサーのフタをしてから、1分間設定でミキサーのボタンを押す。
理由は、1分間ミキサーにかけることで野菜の栄養素を余すことなく摂取できるようになるからです。

⑤ミキサーの中身をグラスに入れてお召し上がりください。

冷凍版のスムージーは、野菜を凍らせた食感がミキサーにかけても残るので、シャリシャリとして冷たいスムージーになります

小松菜の生食まとめ

この記事では、小松菜が生食できるかどうかを詳しくみてきました。

小松菜は生食するのに適した野菜です。

理由は、小松菜は、ほうれん草などと比較した場合、シュウ酸(アク)少ないからです。

生食する際に注意すべき点は、残留農薬を減らすために、しっかりと洗うことです。洗い方は3種類ご紹介させていただきました。

また、小松菜は冷凍保存に適した野菜です。小松菜は冷凍しても栄養素が損なわれない野菜。
冷凍保存することで、炒め物などの調理の際に使いやすいですし、茹でたみたいな状態になるので、おひたしなどを簡単に作ることができます。

小松菜の栄養を簡単に摂取できるレシピとして、小松菜のメインに使用したスムージー3種類をご紹介させていただきました。

小松菜はたくさんの栄養素が含まれている野菜です。生食や冷凍などを活用した「料理しやすい献立」を選び、健康的な生活を心がけていきましょう。

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